ATLUSの最新作『ペルソナ3リロード』を遊んだことがなくて、ネタバレも踏んだことがない人がもしいたら、俺はこう言いたい。
「うらやましいわコンチクショーーー!!!」
なぜなら、俺はこのゲームの大まかな展開を遊ぶ前から知っていたからだ。
ということで今回はそんな「ペルソナ3リロードを知らない」とかなんなら「ペルソナって名前は聞いたことはあるけど、、、」という方へ向けたレビューを行っていく。
目次
- 目次
- 総評:いつ遊んでも色褪せないストーリー、曲、そして遊びやすくなったゲーム部分はまさに万人向け、日本を代表するRPGだ。
- 俺のペルソナ遍歴(読み飛ばしていい)
- ペルソナシリーズはRPG+恋愛シミュレーション
- 『ペルソナ3リロード』からペルソナシリーズを遊び始めてもいい!
- ビターで辛さもあるが、だからこそ奥深いストーリー
- RPG要素
- 日常要素
- デザインがふつくしい、、、
- 楽曲はゲーム界1,2を争う出来
- まとめ
- 画像・引用・参考元
総評:いつ遊んでも色褪せないストーリー、曲、そして遊びやすくなったゲーム部分はまさに万人向け、日本を代表するRPGだ。
ペルソナシリーズは1996年発売の「女神異聞録ペルソナ」から始まり、リメイク元となる「ペルソナ3」は2006年という、なんとほぼ20年ほど前のゲームである。
しかし、20年という時代経過ゆえの古臭さを全く感じないどころか、2024年発売の新規タイトルにも引けを取らない新鮮さを新規プレイヤーは感じれることだろう。
しかし、「リロード」という副題通り『再装填』されたこのゲームはストーリー、楽曲、デザインが当時の作風を尊重したつくりでもあるのだ。
俺のペルソナ遍歴(読み飛ばしていい)
一応書き手のペルソナ遍歴を知りたければここを読んでくれ。俺とペルソナの出会いは親父のやっていたペルソナ4ゴールデンから始まる。当時小学生であった俺はこのゲームのハイカラでかっこいい雰囲気のせいで早々に中二病を発症し、「高校はこんなにも楽しいところなのか」と高校に対して過剰に期待してしまうようになった。
そんな俺がもっと中二臭いペルソナ3にすぐにハマったのは必然であったと思う。このころ俺は親父のPSVITAを借りてペルソナ3ポータブルをやって2学期の始まりごろまでやっていたが親父の単身赴任もあってそれ以上進めることができず、結局小学生であまり理解できないままであったが、実況動画でおおまかなストーリーを履修した。
その後、親父がPS4とペルソナ5を買ってきたことでペルソナに本格的にハマりだす。こんなゲームを小学生~高校生、果てはいま大学生までやってるもんだから、中二病からは永遠に抜け出せていない。
プレイ済みのペルソナシリーズ
- ペルソナ3ポータブル(2学期まで)
- ペルソナ3リロード(クリア済み)
- ペルソナ5(クリア済み)
- ペルソナ5ロイヤル(クリア済み&やりこみ)
- ペルソナ5スクランブル(クリア済み)
- ペルソナQ(未クリア)
ペルソナシリーズはRPG+恋愛シミュレーション
ペルソナシリーズは前半の「女神異聞録ペルソナ」「ペルソナ2罪・罰」と後半の「ペルソナ3」「ペルソナ4」「ペルソナ5」では作風がかなり異なるが、今回は後半のほうについて解説。
『ペルソナ3リロード』も含めた後半組はRPGと恋愛シミュレーションを融合させたような作品だ。主人公は学生で高校2年生の1年間を過ごす。ゲーム内にはカレンダーが存在し何か行動をすることで時間が経過する。ボスやダンジョンの攻略には期限が設定されており、基本的にこの期限に間に合るように日々を過ごしていくことになる。
このゲームでは例えば友達と交友を深めたり、バイトをするといったまさに高校生らしい行動から、ダンジョンに潜って敵と戦うという行動まで様々な行動を行える。
それならRPG要素だけをしていけばいいのかといえば、そうでなくて他人との交流から生まれる友情、恋愛もRPG要素であるペルソナの育成、合体に大きな影響を及ぼすため、両方の要素をバランスよく進めていかなければいけない。カレンダーとにらめっこして「今日は何をしようか」と考えることはペルソナシリーズの醍醐味の一ついえるのだ。
RPG要素では主に「ペルソナ」という心の力を用いて戦っていくのだが、このペルソナの育成はドラゴンクエストモンスターズのように合体で新たなペルソナを作れたり、スキルを継承したりできるのでとても楽しい。
日常要素では学校で授業をうけたり、放課後や夜に仲間や友達と過ごしたり、バイトをしたり、人間性を磨いたりすることができる。
これらの要素はRPG要素と大きく関わり、例えば他人との交流である「コミュ」を深めることで対応したアルカナ(ペルソナの属性のようなもの)のペルソナを生みだしたときに多くの経験値を得られるようになったり、新たなペルソナを作れるようになるのだ。
『ペルソナ3リロード』からペルソナシリーズを遊び始めてもいい!
いいんだ!!!
なぜならペルソナ作品同士のつながりはほとんどない。あってもストーリーに絡むようなものはなくて、過去作ファンが少しうれしくなる程度であるから。
そして遊びやすさもナンバリング最新作のペルソナ5ロイヤルと遜色ないから。
さらにいえば、「Xbox Gamepass」というサービスでは、PCがあれば月額850円でこのゲームをあそべるから。
ビターで辛さもあるが、だからこそ奥深いストーリー
ペルソナシリーズといえばストーリーの評価が高いシリーズだ。ことペルソナ3もストーリーの評判がとても良い。
月光館学園に転校してきた高校2年生の主人公は、突如として今日と明日の間にある時間「影時間」で行動ができる特性を持ちその時間内に出現する「シャドウ」という敵に対抗できる能力であるペルソナ能力を発現する。影時間では月光館学園は気味の悪い「タルタロス」というシャドウの巣食う塔となり、他のペルソナ能力が使える生徒とともにこの塔を調査、探索していくことになる。
ペルソナ3のストーリーは後発のペルソナ4、ペルソナ5と比べ「暗い」「仲間同士がギスギスしてる」といった評価がなされている。
たしかにペルソナ3はのち2作と比べると陰鬱な展開ではあるが、今回のリメイクでその点がうまく緩和されているのだ。たとえば、ともにタルタロスを探索する仲間とは同じ寮で暮らすのだが、原作では寮内で仲間たちとの交流がほとんどなく、みんなが個人的に生活しているだけであった。しかし、リロードでは寮内で仲間たちと料理、家庭菜園をしたり、一緒に読書、勉強をしたりと仲間との距離をかなり近くに感じれるように変更されているのだ。
また、この仲間たちのギスギス感自体もただギスギスしてるのではなくて、全員が「等身大の高校生」であることをしっかり描いた上のものであるから、とても展開に深みと共感を感じるのだ。
RPG要素
タルタロスは少し単調化も
約一か月ごとに現れる大ボスがいるので、それに対抗するために自動生成ダンジョン「タルタロス」を登り、レベル上げを行う必要がある。
原作ではタルタロスはその単調さから、このゲームの大きなマイナスポイントであった。リロード開発陣はそのことをしっかりと理解していたようで、レアシャドウが大量発生したりフィールドが真っ暗になるアクシデントが発生するようになったり、強敵と戦えるモナド扉等の要素、またいろいろな恩恵をうけられる大アルカナなどが追加された。
とはいえ、タルタロス自身の単調さが消えたわけではないから、終盤にレベル上げでタルタロスに籠るようになるとすこし退屈さを感じてしまう。
しかし、自分はしっかりステータスカンストペルソナを作ってからラスボスを作りに行くタイプだから、そこまでやりこまずにプレイしていればタルタロスは十分に楽しめるものであると思う。
時代に合わせた戦闘システムは快適すぎる
ペルソナシリーズはペルソナ5で大きく知名度を上げることになるんだけど、その理由の一つに戦闘システムの快適さとスタイリッシュさがある。
それまでのコマンド式のRPGといえばカーソル移動と決定、戻るが主な操作で一つの行動をするのに少し手間取ってしまったり、プレイ時間の多くを占めるコマンド選択がどうしても動きの少ない地味な画面になってしまっていた。
そんな中、ペルソナ5では多くの行動へ1ボタンで遷移できるコマンドとなっていて、さらにコマンドを選ぶごとにキャラクターが動いたりしゃべたりして、コマンドを操作してるだけで面白くなるように仕上がっているのだ。
またペルソナシリーズで敵の弱点を突いたりしてダウンさせたときにもう一度行動できる「1more」という仕様があるんだけど、この時に仲間に行動権を委任できる「バトンタッチ」という要素が追加されたことでこれまで以上にスピーディーな戦闘を楽しめるようになっていた。
このペルソナ5の戦闘システムをリロードではうまく取り入れていて、ペルソナ3原作にはない「シフト」というバトンタッチに代わる仕様や、完全新要素の必殺技のような「テウルギア」というものも追加されている。
とにかく、リロードでは現代で高い評価を受けているペルソナ5の戦闘システムをもとに、さらに新要素であるテウルギアまで追加したもんだから、もう楽しいったりゃありゃしない。これがタルタロスの単調さが減った要因の一つでもあると思う。
また、先述したテウルギアは戦闘中に特定の行動をすることでたまるゲージを消費して放つんだけど、どれも高威力でしかも演出もすごくかっこいいから最高。ほんまに。
時間が溶ける楽しすぎるペルソナ合体
このゲームの醍醐味の一つ、ペルソナ合体。今作はペルソナ合体があまりにも快適すぎたペルソナ5ロイヤルと比べるとそこまで快適ではないけど、十分ペルソナ5の合体の快適さを引き継いでいる。
そして、そもそもペルソナ合体の要素がすごく楽しい。これはドラクエモンスターズとか、そういういろんな育成系ゲームに当てはまることだとま思うけど、そもそも合体、配合というシステムは総じて面白い。
そして、リロードでは様々なスキルを合体先のペルソナに継承できたり、またスキルカードというアイテムを使えば自由にスキルをとっかえひっかえできるので、自分の好きなペルソナを好きなスキルで運用させるということが簡単にできる。
また、やりこむ人ならステータスがカンストしたペルソナを作ったりするだろうけど、リロードではうまくやればペルソナ5ロイヤルよりも簡単にカンストペルソナを量産できる。
日常要素
コミュおもしろすぎる
ペルソナシリーズでは時間を消費していろんな人との交流をすることができるコミュという要素がある。今作のコミュには学校内の友達から下級生、上級生、さらには通販番組の社長や生臭坊主、小学生や余命わずかな青年など、様々な人物が登場する。
人によって展開する話、悩みは大きく変わり、そのストーリーはメインストーリーとは関係ないんだけど、出来がすごく良くて面白いものが多い。最初は「印象薄いな」とか「なんか地味だな」とか思っていた人たちも交流を深めていくことで魅力が見えてくるのがすごい面白い。
そして今作のコミュの特徴は多くのコミュの終わりに「別れ」があることだ。そもそも今作のメインストーリーでも強調されて書かれていることだけど、寄り道的なストーリーであるコミュでもそれを強く感じるのだ。
個人的には星コミュの早瀬がとても好き。ぜひやってみて早瀬のイケメンさに惚れてほしい。
デザインがふつくしい、、、
ペルソナシリーズといえばデザインがおしゃれなことでも有名なんだけど、リロードでももちろんその期待にこたえてる。上の画像はなんとメニュー画面。あまりにもうつくしすぎる。ほかにも戦闘画面とかお店の購入画面もすごくいい。
RPGというジャンルには若干の古臭さがあったりするんだけど、このゲームはそれを一切感じない。
楽曲はゲーム界1,2を争う出来
実はペルソナ3以降のペルソナシリーズでは大胆なボーカル曲を取り入れたかっこいいBGMが人気でもある。とりあえず知らない人は上のリロードのオープニング見てほしい。多分ビビると思う。
BGMとしてここまで本気のボーカル曲をたくさん作ってるゲームはかなり少ないと思う。これは俺が語るよりもBGMを聞いてもらったほうが早いと思う。
Changing seasons
この曲は2学期の学校で流れるんだけど、本当に好き。もともと原作の時から好きだったんだけど、リロードではボーカル部分が大きく追加されてさらにテンションの上がる曲になっている。
It's going down now
リロードの新規収録曲。敵に先制を取った時に流れるんだけど、本当にハイテンションで気持ちのいい曲。
これ以外にもたくさん紹介したいんだけど、ネタバレも含みそうなのでネタバレあり感想を書くときに回そうと思う。
まとめ
このゴールデンウィークにペルソナ3リロードを始めてみよう!
きっと完走すれば心に残ること間違いなしだから。
画像・引用・参考元